ダウン症児はギフテッドで頭脳がすごい?特別な才能があるの?

我が家のしょま君がダウン症を持って生まれたことを友達にカミングアウトしたときに、一部の人から「ダウン症の子は特別な才能を持っているって聞いたことがある」なんてことを言われたことがありました。
ネット上でカミングアウト時に同じようなやりとりになった、なんていう情報を目にしたこともあります。

生まれながらに他に比べ突出した才能を持っている人のことをギフテッドと呼ぶそうです。
果たしてダウン症児は、ダウン症児だからとの理由で特別な才能があるギフテッドなのでしょうか?

ダウン症児はギフテッド?

ギフテッドとは、先天的に、平均よりも、顕著に高度な知的能力を持っている人のことを指す言葉のようです。
結論から言えば、「ダウン症=ギフテッド」では決してないでしょう。
そもそもダウン症には知的障がいを伴うことが多く、ギフテッドの定義にあるような高度な知的能力が備わっている可能性は高くないことは明らかだと思います。
ではなぜ「ダウン症~ギフテッド」のイメージを持っている人が一定数いるのでしょうか?

個人的な意見ではありますが、理由・要因はいくつかあると思います。
いくつかある中でも大きな要因として、メディアにおけるダウン症の扱われ方があると考えています。
書道家である金澤翔子さんや、画家のいかわあきこさん、ピアニストの鈴木凜太朗さんなど、テレビなどのメディアに登場するダウン症の方の多くは「特定の分野で活躍している方」です。
多くの方々は日常的にダウン症の方と接する機会を持っていません(私自身も息子であるダウン症児しょま君が生まれるまで、ダウン症の方と全く関わりのない人生でした)。
メディアで目にするダウン症の方が持つ特別な才能は、その方がダウン症であるから持ち得たものという錯覚を起こしても仕方がないのかもしれません。

長くなりましたが、健常者が健常者であることを理由としてギフテッドだ、なんていうことがないように、ダウン症の方がダウン症であることを理由としてギフテッドだ、なんていうこともありません。
健常者にも、ダウン症の方の中にも、一定数のギフテッドがいるんだと思います。

ダウン症児は頭脳がすごくて特別な才能があるの?

内容としては繰り返しになりますが、ダウン症児だから特別な才能があるなんていうことはないと思います。
頭脳に関して言えば、知的障がいを伴うことも少なくないため、頭脳が優れているとはむしろ言い難い傾向すらあります。
ただ、ダウン症の性格的特徴として、こだわりが強いことが挙げられるので、そのこだわりゆえに特別な才能の開花に繋がったり、頭脳が優れていなくても特定の分野の知識に明るくなったりすることは考えられるでしょう。

こだわりを良い方向に導いて、特別な才能だと認められる何かを見つけて欲しい、そのひとつの「特別」に真っ直ぐ向かっていってほしい。
我が家のダウン症児しょま君の名前の由来は、そんなところにあります。というのはちょっとした余談です♪

さいごに

健常者にもたくさんの一般人がいて、特別な才能を認められた著名人(ギフテッドを含む)が一定数います。
ダウン症の方も同じように、名もないダウン症の人(言い回しが適切ではないかもしれません)がたくさんいて、特別な才能を認められた著名人が一定数います(ここにもきっとギフテッドの存在はあるのでしょう)。
そんな当たり前のことを理解するためにも、まずは名もないダウン症(他障がい者)の人の存在を知ることが、色々な理解の一歩目になるんだろうなと思います。

我が家のダウン症児しょま君が、多くの人にとっての身近なダウン症児になってくれるといいなぁと思います。
色んな人と接する機会が増えれば増えるほど、しょま君自身の生きやすい世界が彼のまわりにきっとできていくでしょうし、そのための伴走者でありたいです。

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