ダウン症の合併症。心臓疾患の手術や治療~しょま君の場合~

※この記事はしょま君が生後1ヶ月を迎えたタイミング(2019年1月)に書き記していたブログです。

ダウン症の子が生まれたときに、心配されるのが合併症です。
合併症なしの子もいれば、合併症が複数ある子もいるようです。

しょま君には、ダウン症だとわかる前から発覚していた心臓疾患があります(結果的にダウン症とわかり、合併症になった)。
今回はそのことを中心に書き進めていきたいと思います。

ダウン症の合併症(心臓疾患)

ダウン症の合併症には色んなものが可能性として考えられるそうなのですが、中でも多いのが心臓疾患だそうです。
我が家のしょま君も、「房室中隔欠損症」という心臓の疾患があり、心臓の壁に穴があいており、弁が本来とは違う形をしています。

しょま君の場合は、ダウン症の診断がついてから心臓疾患が合併していることがわかったという順番ではなく、出生前から心臓疾患が判明しており、それに付随して出生後にダウン症がわかったような流れでした。
人によって、判明の順番はそれぞれのようですね。

心臓の穴の大きさが割りと大きめだったことや、妊娠期のスクリーニング検査をしてくださった産婦人科のお医者さんが心臓の専門医(?)だったことなど、いくつかの状況が重なって早い段階で先に心臓疾患がわかった経緯があります。

房室中隔欠損症のこと

しょま君がダウン症と合併して生まれ持った房室中隔欠損症という心臓疾患について。

先に書いた通り、心臓の部屋である心房・心室の壁に穴があいていて、弁が本来とは違う形をしています。
そのため、心臓から流れ出る血管、心臓に流れ込む血管を通る血液の量や圧に、異常があるそうです。

心臓⇒身体全体⇒心臓⇒肺⇒心臓

という血液の循環の中で、心臓⇒身体全体に血液を送り出すときの圧よりも、心臓⇒肺に血液を送り出すときの圧の方が本来は弱いらしいのです。

しかし、空いている穴の影響で肺に送り出すときの圧が本来のそれよりはるかに強いため、肺やそこまでに血液が運ばれる血管に負荷がかかってしまい、呼吸が上手くできない、母乳が上手く飲めない、症状が悪化すると心不全症状が起こるといったリスクまであると説明を受けました。

ダウン症の合併症 心臓疾患の治療と手術

房室中隔欠損症に関して、穴の空き方や状況によっては身体の成長に伴って、穴が自然に塞がるようなケースもあるようです。
しょま君の場合は、穴自体が大きいことや、心房と心室の穴が一体になっている形状であることから、根治するには手術が必要になります。

根治手術は全身麻酔はもちろんのこと、人工心肺に切り替えて心臓の弁を本来の形にするという内容になるため、なるべく身体や心臓自体の大きさが育ってから行うことが好ましいとのこと。
ただし、根治手術を受けるまで何もせずに肺や心臓と肺の間の血管に負荷がかかり続けると、心不全症状が進んでしまうリスクがあるそうなのです。

そこで1回目の手術として、しょま君は肺動脈バンディング(肺動脈絞扼術)と呼ばれる手術を受けます。
心臓⇒肺に流れ込む血管にテープを巻いて、血管を細くすることにより、肺に血液が流れすぎないように(圧が強くなり過ぎないように)調整をすることを目的とした手術です。
血管や肺への負担を減らし、呼吸の調子を改善させることにより、母乳の量を増やせる⇒体重を増やし身体(心臓)を大きくできる⇒根治手術を目指す!というのが1回目の手術の先の目標となります。

まさに今、手術中。

この記事は、まさにしょま君が肺動脈バンディングの手術を受けている最中に書き綴っています。
手術室へ送り出してから気持ちの落ち着かない状況を紛らわすために、記事作成に時間を使いました。

このブログを書くことが、私自身の気持ちの整理に一役買っているようです。
ダウン症についてだけでなく、合併症である心臓疾患についても、今後経過を記録していきたいと思っています。

根治手術 無事に成功(2020年7月追記)

2020年2月に房室中隔欠損症の根治のため、しょま君は心臓内の弁再形成手術を受けました。
無事に手術は成功!50日間の入院期間を経て退院しました。

▲ 術後お腹に溜まってしまった水を、ドレーンを挿して抜いていました、の画。

 

血液の逆流が完全になくなったわけではないのですが、術前よりははるかに肺への負担も減ったようで、血中酸素濃度(SpO2)の数値も改善されました。

成長・発達のスピードがかなり上がったようにも感じています。

しょま君パパ

根治手術の入院期間の様子は、Instagramの投稿にも詳しく載せています。よかったら覗いてみてください☆

ダウン症のしょま君のInstagramはコチラ

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